こんにちは。ゴールデンレトリーバーのカイザー(仮名)です。
遊びだしたら体力底なし。2歳になりましたが、犬生はまだまだこれからです。

カイザーをドイツ語で書くとKaiserです。
Kaiserには皇帝っていう意味があります。
そう、僕って皇帝なんです。だけど今日もワタシはトナ子、真冬に角を生やした、トナカイの女の子よ♪

いよいよクリスマス、街にはサンタさんがいっぱい。

ヒツジのサンタさんやウサギのサンタさんとツーショット撮影。トナ子、感激しちゃった♪
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……サンタ? そんなものはもういませんよ。げぷっ

あんなやつらがいるから、僕はこんな格好をさせられるんだ。
あいつらさえいなければ……ああうさぎおいし
いかのやま~……げぷっ
「カイザーさん(仮名)のバカーっ!」「さっさゆりさん(仮名)!?」
「なんということをしてしまったの!? サンタさんは、よいこのみんなの夢なのに!」
「さゆりさん……僕の愛しい妻、イングリッシュブルドッグのさゆりさん……!」
「だって……だって僕、ストレスがたまってたんだ。
来る日も来る日もトナカイの女装をさせられて、写真まで撮られて……
僕は男なのに……妻帯者なのに……」
「カイザーさん……」
「……わかりましたわ。そういうことでしたら、あなたの妻であるこの私が……」
「私がトナカイをやります!」「え~~~!?」
「角をつけた私がトナカイの女。角のないあなたはトナカイの男。
これで私たち、晴れてトナカイの夫婦ですわ」
「あ……ありがとう、さゆりさん! ……かぷっ」「ぎゃーーーっ」
「なにをなさるのカイザーさん!」
「ご、ごめん、はたから見るとその角、すごく美味しそうで、つい……」
「まあっ! あなたという方は! 私がせっかくあなたのために、
このような姿に身をやつしたというのに! もう知りませんわ!」
「ごめんよ~さゆりさん、機嫌なおして~ ……ね?」
「そうだ! じゃあお詫びに僕、
サンタさんやるよ!
君にだけ恥ずかしい格好はさせない!」
「さあ、さゆりさん、僕と一緒に
みんなに夢を届けに行こう!」