こんにちは。ゴールデンレトリーバーのカイザー(仮名)です。
遊びだしたら体力底なし。1歳ですが、まだまだ育ちます。

カイザーをドイツ語で書くとKaiserです。
Kaiserには皇帝っていう意味があります。
そう、僕って皇帝なんです。……じゃなかった。今の僕は
ニーム。
ニームの木です。
もう9月だというのに、茂みにはまだたくさんの蚊が潜んでいます。
ヤツらも季節の移ろいに気づいているのでしょう。
ラストスパートとばかりに、必死で血を吸いにきます。

そんな忌まわしい蚊はもちろん、ダニやノミからも僕を守ってくれるのが、
虫除けスプレー、レニームです。
![虫除けスプレー、レニーム[LENEEM]・スプレーボトルと付替ボトル](http://blog.cnobi.jp/v1/blog/user/a28e452612cff426497e0527997fcdfc/1346671692)
原材料は、ニームオイル、ムクロジ、精製水。
舐めても平気、傷口についても大丈夫、という非常に安全な代物らしいです。
がぶ飲みしたら、さすがにおなかを壊すと思いますが。
ニームオイルは、ニームの木の実を圧搾機で絞って抽出したオイルだそうです。
有効成分はアザディラクチンで、虫除けスプレーに使われるだけでなく、
無農薬志向の害虫対策として、農業・園芸分野でも注目されているのだとか。
レニームの場合、
主原料のニームは、 最も効果のあるインドの西ベンガル州原産 を使用しております
とのことで、ますますその効能に期待がもてます。
ひと夏、レニームを使ってみましたが、これがあるのとないのとでは、大違いでした。
レニームをつけ忘れて出かけると、蚊は僕を見つけるやいなや、
すっ飛んで来て僕の身体にとりつきます。ウザイです。

しかしきちんとレニームをまぶしてあると、
蚊は僕の身体から10センチほど離れた場所を飛びまわるばかりで、
なかなか僕にとりついてきません。へっへっへ。

レニームの匂いに惑わされ、
僕をニームの木と勘違いしているのかもしれません。
あるいは有効成分アザディラクチンを嫌って、
攻めあぐねているのかもしれません。
その隙に、僕は移動します。
歩きだしてしまえば、蚊なんてすぐに振りきれるものです。

レニームをつけてあれば、
鬱蒼とした林に入りこんだり、
蚊が身を潜めやすい茂みのそばで立ち止まったりしない限り、
蚊にとりつかれることはほとんどありません。

こういう無防備なときに蚊に見つかってしまった場合は、
下僕に追い払ってもらうしかないのですが。
『陛下、そろそろ視察のお時間です』
そう言って、下僕2が僕の首に恭しくハーフチェーンのカラーをかけました。
続いてレニームを僕の身体に吹きつけ、念入りにマッサージしてコートになじませます。
頭頂部、首まわり、背中、腕、足……毛の薄いおなかまわりも忘れてはいけません。


レニームの香りを身にまとうことで、ニームの木に身をやつし、
今日も僕は視察に出かけます。
僕はニーム、ニームの木。
刺してもいいことありません。
吸っても美味しくありません。
僕はニーム、ニームの木。
刺しても血なんて吸えません。
不味い樹液が出るだけです。
僕はニーム、ニームの木……。