こんにちは。ゴールデンレトリーバーのカイザー(仮名)です。
遊びだしたら体力底なし。今月2歳になりますが、まだまだ育つつもりです。

カイザーをドイツ語で書くとKaiserです。
Kaiserには皇帝っていう意味があります。
そう、僕って皇帝なんです。そして我はキング。ライオンだ。ユニバーサルスタジオ出身の、由緒正しいライオンだ。
縁あって、とある人間の家で穏やかに暮らしていたが、
近頃 ダンシャリ という言葉を盛んに耳にするようになった。

我を神社に納めようかという話もあったと聞く。
しかし、我はまだまだ状態が良い……もとい、健康そのもの。

そこで、この家の好々爺は、ある決断をくだした。
そう遠くない場所で暮らす娘に、我を任せることにしたのだ。
好々爺の娘、下僕2は、ゴールデンレトリバーなる犬を皇帝と仰ぎ、
主のためにネコ科の遊び相手を探していたらしい。
それで我に白羽の矢が立ったのだろう。
ドナドナ当日。

公用車で我を迎えにきた犬と、顔合わせ。

ふむ。貴殿が噂の皇帝犬か。
さっそくだが、遠慮なくいかせてもらうぞ。
こういうことははじめが肝心なのでな。
先手必勝!! がぶしっネコ科といっても、我はネコ科ヒョウ属ライオン。
ネコ科ネコ属イエネコ以上の働きを見せてくれようぞ。がぶしっがぶしっ

ふぅ。これであの犬も我に敬意をもって接してくるであろう。

む? どうした、犬よ。

むむ?

むむむむ?

むむむむぅ
おおおおおっ!!
『陛下! 陛下!
待って、まだ壊さないでーーー!』
び、び、び、びっくりした~
あの犬、伊達に皇帝の地位についておらぬ。
下僕2が止めに入らなければ、我は初日から土がついておった。
ゴールデンレトリバー、カイザー。良い好敵手となりそうだ。