こんにちは。ゴールデンレトリーバーのカイザー(仮名)です。
遊びだしたら体力底なし。今月2歳になりますが、まだまだ育つつもりです。

カイザーをドイツ語で書くとKaiserです。
Kaiserには皇帝っていう意味があります。
そう、僕って皇帝なんです。関東地方南部の皇帝直轄領が、先日とうとう梅雨入りしました。

僕の
散歩、もとい視察は基本的に雨天決行。
しかし下僕たちは、
なるべくなら雨足が弱まったタイミングで出発しよう
などと腑抜けたことを考えます。
視察出発までに待ち時間が発生すると、僕は退屈します。
そんなときに僕の気を紛らわせてくれるのが、大切な友人たち。
今年の干支、ヘビくんと

くろねこのカインズくんです。
「カインズくーん! ひゃっほ~う!」
「……………………」

「先ほどご紹介にあずかりました、ヘビです」

「今日の坊ちゃんは、なかなか散歩に出られずフラストレーションが溜まっているようです。
あれではカインズ殿の身がもちません。ここは先輩として、私、ヘビめが助太刀を……」

「助太刀を……って、あれ?」
「うわーっ ヘビ先輩、そこ、どいてどいてーーー!」

「きゃーーーっ!」
「ぎゃふんっ」
「むぎゅぅうっ」『陛下ー、お天気が回復する前に、ごはんをすませておきませんかー?』
「ごはん!」

「……………………」
「……………………」

「……か……カインズ殿……ご無事で、すか……?」
「う、うん……よだれまみれだけど、なんとか……先輩こそ、大丈夫……?」
「私はまあ、ヘビなんで、大丈夫です、はい。
それにしても今日の坊ちゃん、荒れてましたねぇ……」

「はぁ…………」
「ふぅ…………」
「……………………」

「皇帝犬カイザー、なんたる暴君。
我はとんでもないところに来てしまったかもしれぬ」