こんにちは。ゴールデンレトリーバーのカイザー(仮名)です。
遊びだしたら体力底なし。2歳になりましたが、犬生はまだまだこれからです。

カイザーをドイツ語で書くとKaiserです。
Kaiserには皇帝っていう意味があります。
そう、僕って皇帝なんです。キャンプという名の避難生活訓練を終え、那須高原のオートキャンプ場をあとにした僕たちは、

那須温泉元湯、鹿の湯へやってきました。
どこでも寝られる下僕2と違い、下僕1はデリケートです。
最低気温2℃という環境でのテント泊は、さぞかし辛かったのでしょう。
チェックアウトするや、逆らいようのない気迫で温泉行きを主張しました。

寒かったのだろう、下僕1よ。じっくり温まってくるが良い。くれぐれも火傷せぬようにな。

下僕1と下僕2が交代で入浴するあいだ、僕は那須湯元の
観光、もとい視察をします。
このあたりの温泉は人間専用。
たとえ皇帝であろうと、犬である僕は入れません。
そして、入ろうとも思いません。
46℃だの48℃だの、そんな熱湯、僕には拷問でしかないのです。

しかもここのお湯、ほんのり腐った卵の臭いがします。
概してきれい好きな人間たちが、源泉掛け流しだのと言って
このような腐臭の湯をありがたがるとは、不思議なこともあったものです。
そうは思いませんか? ねえ、鹿さん。
……え? あなたは温泉がお好きなんですか?
え? 傷ついた身体をここの湯で癒したことがある? 約1400年前に?
あ……、畑を荒らしまくって退治された大白鹿というのは、あなたのことでしたか。

うわぁ、どうりで強そう……あ、いやいや、倒し甲斐がありそう……。
こんなに逞しい身体になれるなら、僕もここの温泉、入りたいかも……。

ちなみに那須温泉は、この大白鹿のおかげで発見されたそうです。
そしてこの鹿の角は、那須温泉神社に奉納されたのだとか。
1400年経っても語り継がれるなんて、すごいです。
僕も立派な犬帝として、後世に名を残したいものです。

以上、秋の那須高原からお伝えしました。
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